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イイなぁ~と思う制度 『相続時精算課税』

税制度において、『これ、イイなぁ~』と思う制度があります。

それは、『相続時精算課税』という制度です。

 

この制度の名前には、『贈与』という文字がありませんので、贈与とは関係ない制度のように見えますが、そんなことありません。

 

これは、生前に、親(65歳以上)から子供(20歳以上)に対して、2500万円までの贈与については、贈与された時点で贈与税を支払う必要が無く、相続時に精算すれば良いという制度です。

 

これは、良く言われる、『1年間で110万円までの贈与は無税』という『暦年課税』ではないので、この制度を利用する場合は、贈与された翌年の2/1~3/15までに申告しておく必要があります。

 

私がこの制度を『イイなぁ~』と思う理由はいくつかあります。

①大きな額を贈与できるが、税金は相続時まで支払わなくて良い。

従って、相続税が発生しないような場合は、『不動産』などの大きな資産を贈与する場合、贈与税を支払うことなく、また相続時においても相続税を支払うことなく、大きな資産を今、子供達に渡す事ができます。

 

②遺言書を作成することなく、指定した子供に資産を渡せる。

相続時、遺言書がないと相続協議で揉めることが多いですが、予め『この資産はこの子へ渡しておこう』という明確な親の思いが実現できます。

 

③収益不動産を贈与すると、家賃が子供に入る。

まず、現金で子供に2000万円贈与しますと、世間を知らない子供は、つまらないものに散財してしまうかもしれません。

賃貸マンションの一室を贈与したらどうでしょうか?

贈与されるマンションの評価が2000万円だった場合、およそそのマンションの実勢価格は5000万円だったりします。実質利回りが4%だったとしても、年間200万円の家賃は子供の収入になります。

この賃貸マンションを、10年後の相続で子供が取得するのと比較しますと、その間の家賃分、200×10=2000万円は贈与税や相続税の対象にはならず、そのまま子供の収入となりますので、子供にとっては有り難い贈与になります。

 

【まとめ】

特に賃貸マンションのような収益物件は、この相続時精算課税を利用して、早めに子供へ贈与しておくと良いと思います。

また、現金はあるが賃貸マンションは所有していないという親御さんでしたら、まずは、その現金で賃貸マンションを購入し、しばらくして子供へ贈与する・・・、という手法も宜しいのではないでしょうか?

 

推察するに、国の基本方針は、資産を若者へ!です。

23年度税制改正では、この相続時精算課税を、親から子供だけではなく、孫まで対象に加えようとしています。