· 

相続税を削減する為の基本概念

今回の 『相続対策』 の話は、相続税を少なくする話です。

税務署関係の方、ちょっとだけ、申し訳ございません。

 

相続税の節税を考えた場合、基本は、下記の式です。

 

  実際の価値  >  相続評価における価値

 

要するに、今これを売買すればいくらになるか、という実際の価値と、相続評価における価値、この差額が大きいものが効果が大きいのです。

 

現金の1000万円は、相続評価もそのまま1000万円なので効果ゼロです。

実はゼロならまだ良いのですが、相続評価の方が高い場合があるので、これは注意して戴きたいです。

 

『えっ? 不動産で評価が逆転することなんてあるんですか?』という方のために、1つの例としては 『底地』 です。

『底地』 という言い方は、業界用語かもしれませんが、『貸し地』のことです。

いわゆる、所有している土地の上に借地権など、他人の権利が発生していて、自分ではその土地を利用できない土地で、一般的に地主さんと呼ばれる方々は、この底地を多く所有しています。

 

例えば、300坪の土地の上に、10軒の借地(戸建)があるケース。

更地であれば、坪200万円で売却可能な土地であるとしても、底地の状態で土地を売却するとなると、恐らく坪20~30万円です。

 

しかし、相続税路線価による底地の評価は、一般的には更地100に対して30~40%の評価(住宅地の場合)をされますので、坪60~80万円の評価をされてしまいます。

 

そうしますと、実際は6000万~9000万円の市場価値しかない土地に1億8000万円~2億4000万円という相続評価をされてしまいます。

 

このような底地を所有したまま相続が発生してしまいますと、上記のような評価逆転現象が起きてしまいます。

当然、『そんな馬鹿なことがあってたまるものか!』 という思いに地主さんはなりますので、不動産鑑定評価を作成したりして、実際の価値を税務署へ訴えたりして、評価を下げる為に戦ったりするわけ

です。

 

少し話が偏り過ぎたかもしれませんので、逆に、実際価値よりも相続評価が下がるものは何か・・・、申し上げますと。

一番理解し易いのはマンション(区分所有)です。

 

後日、改めてマンションの節税効果をご説明しようと思いますが、実際に私が試算したマンションの一室は、下記の様な効果がありました。

 

実際の売買価格   4780万円

相続評価        1460万円

評価の差額     ▲3320万円

 

4780万円の相続資産に対する相続税は、756万円です。

1460万円の相続資産に対する相続税は、169万円です。

この場合の節税効果は▲587万円です。

 

更に、かなりの資産家の方で、最高税率50%の相続税を余儀なくされる方の場合は、3320万円×50%=▲1660万円の節税になります。

 

このように、実際の価値相続評価による価値に差があることは、相続税対策としては有効です。

 

最後に、絶対に、間違ってもやってはいけないことですが、評価を下げることが目的と考え、現金から実際に価値のないものに変えてしまうことは拙いです。

あくまでも、評価を下げるのであって、実際の価値が下がるものを買ってはいけませんよ。

ただ、資産を残すことなんかより、自分の余生の楽しみに対して、存分にお金を使う、これは私は美しい考え方であると思っています。