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相続人の確定は絶対に必要です

私ごとになりますが、30年も前に亡くなった祖父の不動産相続登記を、今頃になってやるハメになりました。

 

祖父と祖母の間に生まれた子供は3人、つまり私の親がその中の一人ですが、その子供達3人も他界し、我々孫の世代6名による、祖父まで遡った遺産相続を致しました。

 

取り敢えず、祖父名義の土地を、孫6名の名義に相続登記するため、まず何が必要かと申しますと、祖父の立場から見た、『すべての相続人』の確定です。

法務局は、すべての相続人の確定ができなければ、相続登記の作業に入れませんので・・。

 

親の相続とは異なり、祖父の相続となりますと、結構面倒くさいです。

何が面倒かと申しますと、祖父が生まれた頃から他界するまでの『婚姻調査』と『子供調査』をしなければならず、これが結構大変です。

この調査は、被相続人(祖父)の『除籍謄本、改製原戸籍』の取得から始めることになります。

 

何故、祖父が『生まれた時』まで遡って戸籍調査をするかと申しますと『生殖能力』が発生する前までの婚姻・子供調査をしなければならないからです。

『祖父は25歳で結婚しているはずなので、25歳以降の戸籍調査でイイでしょ?』と言いたいところですが、法務局等の役所は、『25歳になる前に、結婚もしておらず、子供もいなかったという証拠がありません』と考えます。

 

従って、少なくとも10歳程度以降の戸籍調査が必要になるわけです。

祖父や祖母の戸籍を調査する時に面倒なのは、『戸籍調査』は『直系親族』など相続人になり得る人間でなければ、その関係書類を役所で取得できません。

最近は個人情報保護法も浸透し、このあたり、かなり役所はうるさいです。

 

従いまして、祖父・祖母の戸籍調査をする場合は、運転免許証などの身分証明を持参して、まずは自分の戸籍と親の戸籍を調査します。

この戸籍謄本により、自分と親の関係が証明され、親と祖父・祖母の関係が証明されます。

次にその戸籍書類を持参して、自分が間違いなく祖父の相続関係人であることを示し、祖父の戸籍を調査します。

 

役所に対しては、『祖父の相続登記をするため、祖父が生まれた頃までの戸籍を調査したい』と申し出て申請書を提出すると楽です。

 

最近は役所の方々も非常に親切な方が多くなり、戸籍調査には協力的です。

ただ、注意しなければならないのは、調査の対象者(この場合は祖父)が、本籍地を転々としていた場合です。

戸籍調査は、本籍地でなければ取得できないため、本籍地が転々としている場合、転々とした本籍地の役所へ出向かなければなりません。

 

戸籍の調査を弁護士や司法書士に依頼しますと、彼らは各本籍地に対して郵送処理で戸籍関係書類を集める事ができます。

あまり大変そうな状況でしたら、多少の費用を覚悟して、司法書士等に依頼してしまうのも、結果的には金銭的にも得な場合があると思います。

 

このような流れで祖父の戸籍調査は完了します。

そして、集められた祖父の戸籍関係書類一式から、祖父の婚姻相手、生まれた子供達を確認し、次に婚姻相手と子供達の戸籍調査へと駒を進めて行くことになります。

 

私の場合は、祖父と祖母が再婚同士で結婚し、そこに私の母が生まれているわけですが、祖母の初婚時に、実は子供がいたという驚きの事実が発覚し、戸籍調査の重要性をまざまざと実感した次第でした。

 

遺産分割協議に入る前に、まずは被相続人の戸籍調査が大事です。

『間違いなく相続人は我々だけのはず』そう思っていても、戸籍を調査したら、自分たち以外にも相続人が出てくるかもしれません。

せっかく纏まった遺産分割協議が、新たな相続人の存在により、最初からやり直し・・・なんて事になりませんよう、まず戸籍の調査をしましょう。